山菜採りの装備

50代山菜採り初心者の靴の選び方を徹底解説

山菜採り_地下足袋 山菜採りの装備

ここでは50代で山菜採りを始める初心者の方に、私の今までの山菜採りの経験から、山の状況や山菜の種類などによって、地下足袋や長靴、登山靴等どの靴を選べばよいのかを詳しく解説していきます。是非参考にしていただければ幸いです。

山菜採りでの靴の大切さ

山菜採りでの靴の大切さは言わなくてもおわかりだと思います。

山菜採りで滑落する事故はかなり多いです。若ければ咄嗟の反応も良いでしょうが、50代を過ぎてくるとやはり反応も遅くなってくるので、無理は効かなくなってきています。

ですので、たとえそこにどんなにいっぱい山菜があろうとも、まずは危険な箇所にはいかないということが大前提です。どんなに良い装備を持っていても、危険な場所に行けばそれだけ事故に遭う確率が増えます。危険な場所に行かなければ事故に遭う確率はぐっと減ります。

そのことを踏まえたうえで、山菜採りでの滑落事故を防ぐ装備で最も重要なものの一つが「靴」だということをご理解いただき、山菜採りの靴選びをしてください。

また「靴」の選び方によっては、大幅に疲れを減らすことができます。それに快適に山菜採りが出来ます。そういう意味でも、靴選びはとても重要です。以下に私が長年の山菜採りの経験から、「山菜採りに適した靴の選び方」をご紹介します。

 

靴は通販で買うな!必ず履いてみてから買いましょう

当然のことですが、靴は実際履き心地を確認して買わなければいけません・・・と言っておきながら、私は以前は登山靴の中古品をヤフオクで買っていました(笑)

登山靴は中古品でも高いものだと何万円もする場合がありますが、その登山靴を履くこともなく、書いてある文章や写真のみを信じて10足以上買いました。

やはりと言いますか、その中にはどうしても合わないものも何足かあり、結局は安物買いの銭失いになってしまっていました。

そういう痛い目に遭って今がありますので、あなたはそんな無駄なことはしないと思いますが、靴は・・・特に山菜採りや登山で履く靴は命にかかわることもあるので、通販などのネットで買ってはいけません。

山菜採りの靴だからと甘く見ないで、きつくないか、大き過ぎないか、重さや硬さはどうかなど、しっかりと履き心地を確認して購入するようにしましょう。

またその際、山菜採りで履く予定の靴下を持参することをおすすめします。特に、靴下の選び方でご紹介した靴下の重ね履きをする場合は、必ず重ね履きをする予定の靴下を持参して靴選びをしましょう。

特に次の項目でおすすめしている地下足袋の場合は、少しきつめのものをおすすめしますので、フィット感や大きくないか、または小さくないか、ふくらはぎの部分の留めはしっかりと留めることができるかなどを確認してください。

また、長靴の場合は靴敷きを使うことをおすすめしますので、長ぐつを購入する場合は、靴敷きを敷いてから靴下を履いて、そのうえでフィット感や大きくないか、または小さくないかを確認してください。特に長靴はしっかりフィットしていないと山ではとても歩きにくいので事故の元です。

因みに靴敷きには、蒸れにくいものや疲れを軽減してくれるものなど、いろいろな種類があるので、自分に合ったものを選んでくださいね。

 

山菜採りの靴の選び方|絶対おすすめ!地下足袋

山菜採り_地下足袋

この写真は私が山菜採りやキノコ採りで使っている地下足袋です。地下足袋の中でも最も基本的な形のものです。

現在では、地下足袋もいろいろな種類があり、写真の形のものにスパイクが付いたもの、林業用の厚手で履きやすいうえにスパイクの付いたもの、地下足袋の形をした靴など様々な地下足袋型のものが出ています。

地下足袋のメリットとデメリット

私が地下足袋をおすすめする理由として

  • とっても軽い
  • 長靴や登山靴よりも疲れにくい
  • 動きやすい

などがあげられます。一方デメリットとしては

  • 濡れやすい
  • 薄いので破れることがある

などがあげられます。

山菜採りは山の中を動き回るので、結構な運動量になります。しかも立ったりしゃがんだりを何度も繰り返すこともありますので、軽くて疲れにくい地下足袋は最高です。

ただし私が履いている地下足袋の場合、布でできているため濡れやすいので、沢沿いや湿地などでは濡れることを覚悟で履いていくか、長くつなどに変える必要があります。

脚絆(きゃはん)の役目

脚絆

この写真は脚絆(きゃはん)と言って、地下足袋の上の部分・・・脛(すね)のあたりに巻くものです。

脚絆(きゃはん)は脛(すね)を保護する役目や疲労軽減の効果もあります。

また、これは私独自の解釈ですが、脚絆(きゃはん)は結構厚くて硬く出来ているので、蛇に脛(すね)を咬まれた時の対策にもなるのではないかと思っています。完璧に防げるかどうかは分かりませんが、牙の脛(すね)への侵入を軽減することはできます。

私の曽祖母 (ひいおばあさん)は、畑で農作業中にマムシに咬まれて亡くなりました。まだ私が生まれる前というか第二次世界大戦前のことなので、当時はマムシの血清は仙台まで行かないと無かったので、血清を採りに行っている間に亡くなってしまったそうです。

私も山菜採りでは何度もマムシに出くわしたことがあります。多い時には一度の山菜採りで三回ほどマムシに遭遇したことがあります。

マムシのほかに気を付けるのは、ヤマカガシという蛇です。私の地元ではヤマノゲエスと言ってアカハラみたいな気持ち悪い色をしています。またヤマカガシは地域によって模様や色に違いがあるそうなので気を付けましょう。

現在では、地下足袋でも林業用の厚手のものなど、脚絆(きゃはん)が必要ないものもありますので、心配であればそちらを購入することをおすすめします。

 

山菜採りの靴の選び方|長靴が良い場合

個人的には、山菜採りでは地下足袋が最高だと思っていますが、山菜の種類や場所によっては長靴の方が適している場合があります。

私の経験上、例えばワサビを採る場合は、沢や小川などに自生していることが多いので、その場合は川に入ったりぬかるみに入ったりしますので長靴の方が適しています。

またフキやクレソン、ミズなどの場合も川の脇に生えていることもあるので、川を渡ったり川の脇で採ったりするので、この場合も長靴の方が適しています。

ですので、私は車で山菜採りに行く場合は、地下足袋と長靴の両方を持っていきますが、歩いていく場合はどの山菜をどこに取りに行くのかで、履いていく靴を決めています。

長くつの選び方としては前述した他に、ゴム底にスパイクの付いたものがあり、急斜面などでは普通の長靴よりも土に食い込むので安定感があります。ただし泥や雨上がりの後だとスパイクの間に土がくっついて逆に滑りやすくなることがあるので注意が必要です。

長靴を購入する場合の注意点として、前述したように特にぴったりフィットしていないと、遊びがあったり逆にきつかったりするととても歩きにくいので、事故のもとになりますしとても疲れます。

長靴にも色々な種類があります。ゴム長靴が基本ですが、脛の部分の短いものや長いもの、冬用の暖かいもの、脚入れ部分を縛れるもの、天然ゴムを使ったものや合成ゴムのもの、ウェットスーツと同じネオプレーンを使ったものなど色々ありますので、出来ればお店に行って自分の目で見て、そのうえで試し履きをして納得した上で購入することをおすすめします。

 

山菜採りの靴の選び方|登山靴が良い場合

私の場合、登山靴で山菜採りに行くことは滅多にありませんが、低山ハイクの途中で山菜を見つけて採ることもあります。

私は歩くのが大好きなのと、住んでるところが田舎で周囲が山なので、時間があるときは1~2時間かけてウォーキングすることがあり、その時はトレッキングシューズを履いて歩きます。春先は山の中をウォーキングしながら山菜採りをすることもあります。

ツアーなどで登山を兼ねた山菜採りや、かなり歩いて山奥に入って山菜採りをする場合は、登山靴の方が足への負担も少ないのでおススメです。

また服装選びのところでも少し触れましたが、登山靴を購入する場合はゴアテックスなどの防水透湿加工のものを選ぶことをおすすめします。

防水透湿加工のものであれば、途中で雨が降ったり浅い川を渡る時でも濡れることもないですし、靴の中の汗を外に放出してくれますので、長靴よりはるかに快適に山菜採りをすることができます。

登山靴を選ぶ場合は、出来れば専門店で店員さんに相談しながら、試し履きをしてみて購入することをおすすめします。登山靴にも目的によっていろいろな種類があるので、重登山用の過度な登山靴など買うことの無いよう、店員さんに目的をはっきり伝えて選びましょう。

またその場合も、靴下の重ね履きをするしないにかかわらず、履いていく予定の靴下を持参して靴選びをしましょう。

 

まとめ

先程も言いましたが、靴は選び方によっては自分の命を守る大切な装備の一つでもありますし、疲れを軽減して快適な山菜採りを提供してくれます。

特に50代から山菜採りを始める場合は、何度も言いますが体力や筋力の衰えもあり、それを多少なりとも補ってくれるのが装備であり、その中でも靴は最も大切な装備の一つです。

私は地下足袋推奨派ですが、人によって履き心地や山菜を採りに行く場所などによって適不適もありますので、どの山菜をどのような場所に採りに行くのかなどを事前に調べたうえで、購入する種類の靴を決めましょう。

そのうえで、お店に行って直に試し履きをして納得のいくものを購入することをおすすめします。

ただ、もしどうしてもお店に行くことができなくてネット通販などで購入する場合は、返品や交換が出来るのかを確認してから購入することをおすすめします。ネット通販によっては、何度でも試し履きが可能なところもあるので、そういうところで探すのもありかと思います。

ここまで私の経験を元に、山菜採りで履く靴の選び方をご紹介しましたが、是非納得のいく靴選びをして、安全で楽しい山菜採りをしていただければ幸いです。

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